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2012年12月9日日曜日

【経済】裏の裏の裏をヨム


ニュースなどによく登場する経済や金融専門の情報サービス会社ブルームバーグ。以下でリンクしているはそのブルームバーグのとある記事です。まずはこの記事に目を通してみてください。
「株が怖い」、個人の懐に800兆円埋蔵-日本株再生へ壁高し
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MDIKOY0UQVI901.html


12月7日(ブルームバーグ):下がれば買い、上がれば売る。日本株売買シェアで外国人に次ぐ存在感を持ちながら、相場のキャスチングボートを握り切れない個人投資家。市場参加者の中心が変わり身の早いセミプロのためで、多くはいまだ株式を恐れ、資金を財布の奥深くにしまい込む。日本株を活性化し得る埋蔵金はなお ...続きを読む



●裏ヨミ
日本では個人資産の多くが預貯金に回されるため、株式市場が低迷し、ひいては日本経済が活性化しないのだそうです‥。正直、素人が書いたとした思えないほど低レベルな記事に空いた口が塞がりません。

個人が直接投融資するのはリスクが高いため、銀行が資産を預かり、債権市場や株式市場への投資、企業への融資などに使用。そこから出た利益を利息として預金者へバックする‥それが銀行本来の姿。銀行に預けられた個人資産は、銀行が現金のまま金庫に眠らせているとでも思っているのでしょうか。

‥‥と、この記事をそのまま鵜呑みにするのはもちろんダメですが、上記のように馬鹿記事だ!と一蹴してしまうのもまだダメなのです。仮にも経済金融の専門情報サービス会社の記事ですから、書いてる記者だってそんなことは百も承知のはず。ではなぜこんな記事を書いたのか‥。

●裏の裏ヨミ
バブル崩壊やITバブルの伸び悩みで個人投資家の資産が株式市場へ流れなくなったのはその通りですが、ではそれを面白く思ってないのが誰かと言えば、個人投資家と株式市場の間に入って手数料を稼いでいる証券会社なのです。要するに、この記事は一種のステルスマーケティングであり、日本経済を活性化するために、皆さん株式市場へ投資しましょう!と呼びかけているのです。要するに、もっと証券会社を使って、証券会社に利益をもたらせてください!と言っているのです。

‥‥と、この記事からここまで到達すれば、とりあえず六合目くらいでしょうか。この記事の本当の姿をあぶり出すには、もう一段階の裏読みが必要なのです。

ブルームバーグにとって、顧客でもある証券会社への利益誘導は当然のことでしょうが、直接的な利益が入って来るわけではありません。しかし彼らが自分たちの直接利益にならないことをするはずがありません。ということは‥ヒントはこの記事中にあります。

●裏の裏の裏ヨミ
現在日本の株式市場の7割は外国人投資家が占めています。彼らは安価で低迷していた日本株をしこたま仕込みました。後は本来あるべき相場まで戻るのを待って売り抜けるだけ‥。そう、844兆円もの個人資産の一部でも株式市場へ流れてくれば‥。

素人の個人投資家が、いきなり信用取り引きの「売り」から入って来るはずもなく、当然これから上がるだろうと想像する銘柄を「買う」でしょう。買う人がいるということは売る人がいるわけで、取り引きが成立していけば当然株式相場は上昇していくわけで‥。あとはご想像の通りです。

※もちろんこれは、あくまでも私の個人的な見解であり、取材に基づいた内容ではありませんので、その点はご了承ください。

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