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2014年5月22日木曜日

【中国】増え続ける外貨準備高の真実【韓国】

中国の外貨準備高が3.95兆ドルに達したのだとか。ほぼ4兆ドル(約400兆円)ですね。ちなみに日本は1.28兆ドル(2014年4月)で、2年前も1.28兆ドル(2012年4月)ですから、増減はありながらも基本横ばい状態です。

外貨準備は為替変動への準備が主目的であり、対外債務の返済、輸入代金の決済などへの対応にも用いられます。外貨準備高が増えるということは、それだけ外貨(一般的にはUSドル)を買えるお金があるってことだから、お金持ちの証拠・・・と思われがちですが、さすがにそんな単純な話ではないわけです。

確かに中国の躍進は目覚ましく、世界第二位のGDPを誇る国家ですから、外貨準備だってそれ相応に用意しておかないといけないのはわかりますが、誰がどう考えてもこれは多過ぎ。たぶん中国だってそんなことは百も承知なんだろうけど、かといって廻り出した歯車を止める術がない・・・。

どういうことかというと、外貨を蓄えるためにドルを買っているのではなく、結果としてそうなってしまっているだけ。要するにドルを買いたいのではなく、人民元を売りたいがための結果として外貨が積み重なってしまっているわけです。

発展目覚ましい中国の価値、言い換えれば人民元の価値は世界的にどんどん高まって来ているわけで、放っておけばどんどん人民元高になってしまいます。が、それでは中国の輸出企業にとって大打撃となりますから、中国政府としてはほどほどに抑えておきたいため、人民元を売ってUSドルを購入する・・・という為替操作に走らざるを得ないわけです。

すると、当然どんどん貯まっていくUSドル。使おうと思っても、人民元に交換すると人民元高に拍車がかかってしまうので、使うことも出来ず。かといって為替介入を止めるわけにもいかず。

でも、どんどん人民元をUSドルに交換してたら、今度は国内の人民元が不足してくるわけで、それはそれで困るからどんどん人民元を印刷する・・・。普通はそんなことしてたらジンバブエのように大変なことになってしまうのですが、そこは中国。肝心な数値や指標は好きなように操作可能なので(笑)、とりあえず表面上は平静を装っていられるわけで。まぁ、13億人という途方もない市場規模で今のところ吸収しきれているのかもしれませんが、どちらにしろ謎と危険に満ちあふれていますよね。

ちなみに韓国の外貨準備高は3,543億ドルでこちらもどんどん増加中。IMFからはもう充分だからこれ以上増やすなと言われているのですが、輸出を伸ばすためのウォン安戦略はほとんど中毒状態のため、今さら止めるわけにもいかず(笑)。

あと、外貨準備と言っても現金だけではなく、その内訳が問題になってくるのですが、まぁそれは機会あればまた今度。


※注意:日本の外貨準備高は財務省HPから。中国と韓国はネット情報のため正確ではない可能性あり。

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