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2013年8月15日木曜日

3年後の日本を想像してみた

ビジネスとして物事を捉える際、やはり3~5年後に世間がどのようになっているかを想定しないことには計画も何もあったものじゃありません。ということで、あくまでも私が想像している数年後の日本をキーワードごとにまとめてみました。ただし、書き始めてみるとキリがないことに気付いたので、とりあえず第一弾ってことにしておきます。

【インターネット接続】
--- 光化の拡大と無線接続の本格化 ---
ADSLなどアナログ回線の光ケーブルへの移行は引き続き進むと思われますが、無線への移行がこれまで以上に進むのではないかと考えています。10数年前にADSLが出始めた頃、本命は光回線だと言われていましたが、私はその頃から本命はケーブルレスの無線だと言い続けており、速度・セキュリティ・エリアが拡大し、反して費用が下がってきている状況からしても、そろそろ本格的な無線時代の到来ではないかと想像されます。当面はWiFiでしょうが、本命は‥‥WiMAXではないような気がしています。

【携帯電話】
--- スマートフォンへの順調な移行 ---
機種交換の際にはスマートフォンが当たり前となりつつありますが、やはり旧来のガラケーの方が使いやすいとスマートフォンから再度ガラケーへ戻る人もいると聞きます。確かに通話とメール程度の利用しかしないのであれば、使い勝手はガラケーに軍配が上がると私も思います。ていうか、私自身今もガラケーです‥。が、世間のスマートフォン化の流れはこのまま止まることはないでしょう。特に新規に購入する中高生のほとんどがスマートフォンですから、後はメーカーが、販売台数の伸びないガラケーをいつまで作り続けてくれるかですが‥あまり期待は出来ないでしょうね。好むと好まざるにかかわらず、私もいずれスマホ持ちでしょう‥。

【自動車】
--- ガソリンからハイブリッドへ、そして電気自動車へ ---
プリウスやインサイトなどのハイブリッド車が人気ですが、やはり本命はフル電動であり、今後はガソリンエンジン→モーターへの置き換えがさらに進むと思われます。もちろん技術的な問題もありますが、その置き換えを促進するのがガソリンスタンドの衰退です。ハイブリッド化+高燃費化することで、今も日本中でガソリンスタンドの売上減による閉鎖が進んでおり、このままではガソリンの確保が大変な時代になりかねません。人口過疎地域では既に、給油をするため片道30分も走らねばならないところも出てきているようで、それでも今後車の購入時にガソリン車を選択するかどうか‥。

【ファッション】
--- ファストファッションのさらなる拡大 ---
ユニクロやZaraなどのファストファッションが人気となっていますが、今後3~5年でこの流れが大きく変わることはないと思われます。どころか、さらに領域が拡大し、カジュアルウェアだけに留まらず、トラッド系やスポーティ系、ロリータ系などのファストファッションが登場し、消費者の選択肢はグッと増えてくるのではないでしょうか。ただそれが、新規ブランドなのか、既存ブランドがアイテム追加してくるかはわかりませんが、逆に言えば選択肢の拡充がファストファッション拡大の必須条件になるような気がしています。

【新聞】
--- 生き残りへのターニングポイント ---
この3年くらいで大きく変わることはないでしょうが、この3~5年が新聞業界にとっては大きなターニングポイントになるように思われます。エコ化に反する多量の紙の消費、思想や権益に傾いた情報の氾濫、若者の活字離れ、マンションのオートロック普及による戸別配達の困難化などなど、解決しなければならない問題山積です。そして最も大きな問題であるインターネット普及による新聞離れについて、未だ有効な解決策を見い出せていない現実。この数年以内に、「取材に基づいた正確なニュースを消費者に届ける」という基本姿勢から、新たなビジネスモデルを構築出来ないと大変なことになりかねないと感じています。

【テレビ】
--- ネット対応によりローカル局が存亡の危機 ---
テレビ放送のデジタル化は、視聴者のデジタル化をも生みました。それまでの数10年間、お茶の間にあり、家族団欒の中心であったテレビは、見ることが大前提としてあり、後はどの番組を見るのかという選択肢でしたが、最近はテレビを見るのか見ないのかという選択に変わってきたと感じています。もちろん今でも大事な情報源としてその影響力は絶大ですが、大きな構造の変化が求められているようです。3~5年後、私の予想では系列テレビ局は好むと好まざるに関係なく、必要にせまられてネット対応となり、そのあおりでローカル局は存亡の危機に瀕しているのではないでしょうか。普通に考えて、系列の中継を無視すれば、愛媛県のような小さなエリアにローカル局が5つ(民放は4つ)も必要なはずがないのです。

【BRICS】
--- 成長の鈍化または衰退気味 ---
BRICSと呼ばれ、急成長を遂げてきたブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの5ヶ国は、恐らく3~5年後も今とそれほど変わらないか、若干衰退気味であろうかと想像されます。具体的にどういうことかというと、これまで各種製品の生産拠点として目を見張る成長を続けてきましたが、これ以上の成長をするには、やはり創造性が必要になってきます。どれだけ近代化し、拡大しても工場は工場でしかありません。その工場で、何をどう作るのかを自ら生みだすことが出来なければ、どこまでいっても大きな工場止まり。今から3~5年でこれら5ヶ国が現状を抜け出せるとは思えず、逆に、追随している他の新興国に追い上げられ、頭打ち状態に陥っているかもしれません。ていうか、もうそういう兆候が出てきてますよね。

【航空】
--- LCCによる市場拡大 ---
近年日本でもLCC(Low-Cost Carrier)の運航が本格化し、これまで飛行機に乗らなかった層の利用が増えることによる市場の拡大が見込まれますが、今後数年は国内線・国際線共に激しい価格競争の嵐に巻き込まれると考えられています。 確かに既存大手航空会社には小さくない影響があるでしょうが、私は統廃合や合併を進めなければならないほどではないだろうと踏んでいます。例えば主要な国内路線は、やはりビジネスマンが収益の柱であり、彼らは少々の価格差よりも安全性と確実性で相変わらず既存航空会社を選択するでしょう。が、逆に言えば、少々の安全性と確実性を犠牲にしてもいい!とビジネスマンに思わせるだけのメリットをLCCが提示できれば、航空業界全体が本格的な構造変化へ向かうのではないでしょうか。LCCがそこまで突っ込んだ価格設定やサービスをするにはそれ相応の覚悟も必要でしょうから、その判断をする時期が3年後くらいになるのではないかと私は考えています。※要するに数年でLCCは追い込まれる可能性が高いのではないかということです。

【マンガ・アニメ】
--- ここが正念場。業界として自立出来るか ---
日本独特なサブカルチャーとして、最近は海外でも人気の高い日本のマンガ・アニメですが、私の感覚ではここ数年が正念場で、恐らくそれを乗り越えることが出来ず、長い時間をかけながら衰退していくのではないかと感じています。もちろん今も非常に優れた作品が次々と登場しており、平均的な質からいえば、昔より遥かに高くなっているのではないかとさえ思います。ただ、マンガを支えてきた出版、アニメを支えてきたテレビというメディアが、構造変化の荒波にもまれるこの数年後、マンガ業界・アニメ業界としてちゃんと自立出来ているかどうか‥。予想としては衰退としていますが、それは出版社のないマンガ、テレビ放送の無いアニメが仕事として成り立つ姿が現状からは見えてこないだけのことであり、他の業界に依存しない状態で自立することが出来れば、新たな局面が見えてくるのではないでしょうか。

【商店街】
--- 生き残るぞという本気度が大事 ---
各地で商店街が廃れ、シャッター通りと揶揄され、実際に人が集まらなくなってきています。モータリゼーションの波に乗り遅れ、消費者の足は郊外型大型店舗へ‥。地方都市は中心部でも昼間人口が減少しつつあり、今のところこの流れを止めるだけの有効な手段は見つかっていません。ただ、店主らが協力して地域の活性化に取り組み、客足が戻ってきている商店街もあると聞きますので、やり方次第ではまだまだ生き残ることも可能なのではないかと感じています。それに、公共交通機関に頼らねばならない高齢者のためにも、何とか商店街には頑張ってもらいたい‥というのが本音です。が、正直なところ、休日だというのに今時午後5時にはシャッターを下ろしてしまうような商店街に行ってみようとはなかなか思えませんよね(どこの商店街かは言いませんが)。

【印刷】
--- はっきり言って後は消え去るのみ ---
世界三大発明に「印刷機」が含まれるほど、印刷という技術の登場は世界を変え、さまざまな文化を生み育んできました。が、インターネットをはじめ昨今の電子機器の発達により、いろいろな分野において、わざわざ印刷をしなければならない必要性が薄らいできました。さらに今後、技術がどんどん発達していくと、本当に印刷物は半減どころか今の1/10、いやもっと減ってしまうだろうと予想します。例えば新聞紙サイズの電子ペーパーが開発され、記事は電波で次々最新のものに差し替るようになれば、当然新聞やチラシの印刷は消滅するでしょう。じゃぁ雑誌は?書籍は?普通に考えれば、包装紙やシール印刷、基盤への回路印刷など特殊なもの以外、ほとんどが消えてなくなるのではないでしょうか。って、さすがに3年後はまだ大丈夫でしょうけど。


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